mineo/マイネオの"(旧)パケット放題"限界と使い放題4社比較

今回のテーマは格安SIMや通信各社がスマートフォン向けに提供している使い放題になるプランと格安SIMであるmineoの"パケット放題"というオプションの使い勝手について説明します。

「使い放題」といってもどこまで使えるのか?気になりますよね!

過去にもmineoの"パケット放題"に関する記事を掲載していますが、格安SIM、他の通信事業者から使い放題になるプランが出てきて状況が変わってきましたので、のであらためてまとめてみました。

※mineoの"パケット放題"(最大500Kbps)は2021年6月より"パケット放題Plus"(最大1.5bps)として新たにサービスを開始しています。この記事は"パケット放題Plus"(最大1.5bps)のサービス開始前のものです

格安SIM データ・パケット使い放題4社比較とmineo"パケット放題"の限界


まずmineoの"パケット放題"について説明します。

"パケット放題"は速度を500Kbpsに制限する代わりに通信データの消費をカウントしない、つまり速度制限時は使い放題になるオプションです。速度制限のオン・オフ切り替えはアプリで行います。

オプション料金は月額350円(税別)です。
一見お得に思いますが、500Kbpsという速度でどこまでストレスを感じずに使うことができるかは疑問です。

mineoの"パケット放題"機能オン、つまり速度制限時の検証結果についても後半で掲載します。検証するのは動画アプリでの視聴状況とWEBブラウザーでのWEBの閲覧の状況です。
検証の結果の前に"使い放題"という視点で他の格安SIM、通信事業者との比較をしておきます。

価格や料金については割引などもありますが、対象になる条件が様々ですので、ここでは割引を考慮せずに説明します。

mineoパケット放題の特徴

まず、mineoの"パケット放題"はすでに説明したように月額350円で通信速度制限を500Kbpsにして使い放題になるというオプションです。ただし500Kbpsという速度には限界があります。

さらに平日の昼の12時台など混雑する時間帯では500Kbpsの速度維持ができません。私の測定結果では300Kbps前後という状況が多く見られ、さらに200Kbpsを下回るという状況が見られたこともあります。

ただし、料金を安く抑えることが可能で、基本の月額費用に加えてオプション料金が必要ですが、3GBの Aプラン1,310円に加えて350円で1,660円(税別)で使い放題になります。

Aプランの場合は直近(連続する)3日間で6GBのデータを消費すると速度制限される場合がありますが、500Kbpsの速度で6GBを消費するには単純計算で26時間かかることになります。

私が過去に検証した時は36時間使ってもとくに速度が低下するというはありませんでした。全体の混雑状況を考慮した上での速度制限だと思いますので、ここでは特に考慮しません。

楽天モバイルUN-LIMITの特徴

次に楽天モバイルのUN-LIMITです。楽天モバイルは第4のキャリアとなりすでに格安SIMではなくなりましたが、月額2,980円(税別)のワンプランで使い放題です。高速で使い放題でとてもいいのですが、楽天モバイルは今のところ国内の一部のエリアしか対応していません。

自社回線未対応エリアについてはauの電波を利用することになります。しかも楽天がauから借りているのはバンド18という帯域だけです。auの電波全てに対応している訳ではありませんので注意が必要です。

さらに、楽天モバイルは現在進めている自社回線エリア拡大において人口カバー率70%を超えるとパートナー回線の契約を終了して楽天自社回線エリア以外では使えなくなる可能性がありますので、特に注意が必要です

普段の生活圏が楽天の自社回線エリアにある方は検討するのが良いでしょう。
詳細は楽天モバイルのエリアマップで確認してください。

楽天モバイルUN-LIMITのエリアマップはこちら
このauのエリアのことを楽天モバイルでは”パートナー回線”と呼んでいます。楽天エリアでは高速で使い放題ですが、”パートナー回線”では月間5GBまでとなり、この5GBを使い切ると速度が最大1Mbpsに制限されます。

mineoに比べるとおよそ2倍の速度ですからこちらの方が有利、ということになります。
ただし私が楽天モバイルの1Mbpsの速度を測定したところ実際には800Kbpsの前後を維持することが多いです。

このパートナー回線エリアでは高速モードを”オフ”つまりあえて速度制限を設定しておくとデータ消費がされませんので、必要な時以外は月間5GBのデータを温存しおくことができます。

UQモバイルの特徴

次にUQモバイルの”スマホプランR”です。月額2,980円(税別)で月間10GBのデータ量で節約モードで最大1Mbpsの速度で利用することができます。ただし直近(連続する)3日間で6GBを消費すると速度制限になる可能性があります。

UQモバイルはKDDIグループの関連会社ですが、2020年10月からauのサブブランドになり”格安SIM”ではなくなります。

対応エリアも広くて通信速度も安定していますので信頼度は高いです。

Yモバイルの特徴

次にYモバイルです。月額3,680円(税別)のMプランで月間10GBで10GB超過時の通信速度が最大1Mbpsになります。Yモバイルは”格安SIM”ではなくSoftbankのサブブランドでUQモバイルと同様に対応エリア、通信速度の点で信頼度の高い通信事業者といえます。価格が高めなのとデータの翌月繰越ができないのが気になる点です。

まとめ(前半)


使い放題という点でmineo、楽天モバイル、UQモバイル、Yモバイルを挙げました。通信速度の点から考えるとmineoは制限時に500Kbps、今回紹介した3社は制限時に1Mbpsなので速度だけで考えるとmineoは選択肢に入りませんが、月額の利用料という点ではmineoが1,660円と最安なのでコスト面で有利です。

ただし、制限時の速度がmineoが500Kbps、他3社が速度制限時に最大1Mbpsなのでこの点をどう考えるかです。

ストレスを感じるけど安く抑えたいと考えるのか、それとも税込で3,000円を超える価格でストレスをおさえるのかという違いになります。
あとはみなさんの懐具合と普段の使い方次第ということになります。

mineo"パケット放題"の検証

ではここからmineo"パケット放題"500Kbps制限時の動画視聴とWEB閲覧の状況をレポートします。
機種はiPad miniの第5世代でmineoの"パケット放題"を契約したSIMカードが入っています。月間3GBのデータ専用プランにパケット放題のオプションを追加しています。ちなみに音声通話機能のないデータ専用プラン3GBは月額900円(税別)なのでパケット放題のオプションを加えると月額1,250円(税別)になります。

動画視聴アプリはYouTube、 NETFLIX、HULU、Amazon Prime Video、Apple TV、Abema TVそれぞれ専用アプリで検証しました。
WEBサイトの閲覧はSafai、Google Chromeで検証しました。

アプリごとの検証結果

動画視聴の検証結果

【YouTube】
画質のレートが”240P”から”360p”で視聴することができました。動画が途中で止まることもありません。
【NETFLIX】
動画の再生が始まるまでに20秒ほどを要しましたが、動画が始まると途中で止まることなく再生を続けることができました。ただし、画質は粗いです。
【HULU】
動画再生が始まることはありませんでした。
【Amazon Prime Video】
動画再生が始まることはありませんでした。
【Apple TV+】
1回目の再生は始まることはありませんでしたが、2回目の再生では動画再生が始まりました。画質は粗いです。
【Abeam TV】
冒頭の読み込み時間は気になることもなく、再生が始まりました。途中で止まることもありません。ただし画質はかなり粗かったです。

WEB閲覧の検証結果

【Safai】
Webサイトの読み込みはそこそこモタつきました。完全にページを読み込むには10秒以上かかりました。webサイトの読み込みで10秒以上かかるのは相当なストレスです。

【Google Chrome】
Safariと差はありません。webサイトの読み込みには相当なストレスを感じました。

まとめ(後半)


動画はYouTubeだけなら楽しめます。WEBサイト閲覧には使い物にならない、という結果でした。
500Kbpsの限界を感じます。

ストレスを避けるためにはmineo以外に紹介した通信会社を選ぶのがイイでしょう。
mineoの"パケット放題"は価格重視で、動画はYouTubeくらいしか見ないという方には適しているかもしれません。

月額の料金が3,000円を越えてもストレスがない方がイイという方は今回紹介したUQモバイル、楽天モバイル、Yモバイルの3社を検討されるのがイイでしょう。

ただし3社それぞれ特徴があってメリットやデメリットがあります。特に楽天モバイルはまだまだ発展途上で特に対応エリアについては契約前に細心の注意が必要です。
3社のうちおすすめ度の順はUQモバイル、楽天モバイル、Yモバイルです。

UQモバイルはエリアカバー率と通信速度の面で安心できます。最大1Mbpsの実測はしていませんが過去に契約していたときの測定結果を参考にすると通信速度が安定しているのでオススメです。家族で使うなど複数の契約条件が揃えば月額料金の割引があります。

楽天モバイルは自社回線エリア内に行動範囲が収まる方にオススメです。私の所在地、東京23区内の自室はとても快適に使用できています。ただし自社回線エリア内であっても楽天の電波ではなく、パートナー回線を掴むことがあるので注意が必要ですが、パートナー回線であっても速度制限時は最大1Mbpsなので一時的には致命的な問題はないと思います。
ただしエリア対応の拡大状況とパートナー回線(au)との契約終了の問題がありますので、主な行動範囲が楽天回線エリアにいる方に限ります。

最後にYモバイルですが、UQモバイル同様にエリアカバー率や通信速度の面で安心できます。ただし、料金がお高めなのと、条件が揃えば割引はあるものの割引対象となるケースが限られますので、私自身の検討候補には入ったことがありません。月間データの翌月繰越がないのも気になります。
今回はmineoのパケット放題の検証を中心にデータ使い放題という視点で見てきました。
参考になれば幸いです。
<ガジェットブログ:Tangerine>


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