Apple信者がAppleCareプラス(延長保証)が必要ない4つの理由を解説

Appleの延長保証"AppleCare+"(アップルケアプラス)の加入を迷っていませんか?高額な製品に延長保証に高額な料金を払うのは悩ましいものです。

"AppleCare+"とは有料の延長保証。故障や過失損傷の修理だけでなく機器本体の設定などのテクニカルサポート付きの保険・サービスです。

iPhoneの場合、2年間の保証期間で3万円前後の料金が必要です。ただし、"AppleCare+"に加入していても全ての不具合・損傷が無償で修理できるわけではありません。

後悔しないためにもメリットとデメリットを理解しておく必要があります。

Apple歴20年以上の筆者が"AppleCare+"に加入しないのは、今まで故障がほとんど無かったことや、過失による損傷が無かったからです。

"AppleCare+"が必要ない理由は次の4つです

✔️無料で修理できる自然故障がほとんどない

✔️過失による損傷は自己負担金が必要(保護シート・ケースで損傷リスクが下げられる)

✔️保険料金が高額になり、払えば払うほど捨て金になる

✔️自然故障が多いのは購入後1年以内が多いので無料の1年保証で十分

筆者はMacを20年以上、iPhone・iPadを10年以上使っています。過去に数回"Apple Care+"に加入しましたが故障は購入後1年以内の初期不良か延長保証期間が過ぎてからの故障でした。

月払いプランや年間プランが自動更新なので保証を継続できますが、掛け金の支払い総額が増えてしまいメリットが薄くなります。

一方で"AppleCare+"は製品本体の修理だけでなく"テクニカルサポート"という製品の使い方・設定やソフトウエアに関するサポートが含まれるのがメリットです。わからないことやトラブル解消に時間を使いたくないユーザーには便利なサービスです。

"AppleCare+"が必要なのはこんな人です

✔️Apple製品初心者や扱いに不慣れな人

✔️端末の設定に時間を掛けたく無い人

✔️困った時に身近に知識のある人がいない人

テクニカルサポートは製品の使い方や設定に不慣れなユーザーにメリットはありますが、本体の保証だけが目的なら"AppleCare+"は不要です。

ハードウエアの保証も含んだコンサル・サポートサービスの費用と割り切れば合理的なサービスといえます。

どうしてもハードウエア修理の補償が必要なら"AppleCare+"だけでなく比較的安価なスマホ保険やモバイル保険という選択肢があります。

"Apple Care+"の保証範囲と期間

Appleの製品には購入後1年間のハードウエア限定保証と90日間の無償テクニカルサポートが付いています。

さらに"Apple Care+"に加入すると保証期間が延長されます。保証期間は"年払い"、"月払い"、"一括払い"、によって異なります。

"年払い"と"月払い"は解約しない限り支払い続けることになり保証期間も延長されます。

iPhoneまたはiPadの場合は一括払いで2年間、月払いなら解約せず支払い続ける限り保証が続きます。

購入時に加入しなくても製品購入後30日以内なら加入することができます。自分の所有するApple製品の保証期間が不明な場合は「設定」ー「一般」ー「情報」で確認できます。

なお、無償修理の対象が"製造上の不具合と材質の不具合"に限られるということは理解しておく必要があります。故障したからといってなんでも無償で修理できるわけではありません。

”AppleCare”(無料)と”AppleCare+”(有料)の違いは以下の表の通りです。

"AppleCare"と"AppleCare+"の違い
種別保証内容保証範囲保証期間
AppleCare1年間のハードウエア限定保証製品に起因する故障(無償修理)1年間のハードウェア製品限定保証と90日間の無償テクニカルサポート
AppleCare+
アップルケアプラス
延長された期間のハードウエア保証とテクニカルサポート製品に起因する故障(無償修理)+過失や使用による損傷・劣化箇所の修理(自己負担金あり)+テクニカルサポート3年間(または2年間)製品や支払い方法(年払い、月払い、一括払い)により期間延長可能

"AppleCare+"は過失による損傷の場合に自己負担金が必要になりますが、"AppleCare+"未加入よりも安価に修理サービスを受けることができます。さらに、劣化による無償のバッテリー交換も対象に含まれます。バッテリー劣化が早いユーザーにはメリットがあるように見えますが、"AppleCare+"の掛け金とバッテリー交換の費用を比べると必ずしもメリットがあるとは言えません。

参考記事:iPhoneのバッテリー最大容量の減りが早い原因と対策7項目!

MacBookAirの背面とロゴマーク

Apple歴20年以上の故障・修理経験

ここで筆者の修理経験とAppleCare+加入・未加入による費用の検証をします。

筆者の場合、この20年間でApple製品の修理とバッテリー交換の経験は合計6台です。

過去の修理歴(筆者所有のApple製品)
機種故障状況
Mac mini購入直後に冷却ファンが止まらず爆音、1年のハードウェア限定保証期間内で無償修理
MacBook Air購入から3年6ヶ月で起動できず、ロジックボードとバッテリー交換で58,300円/税込
MacBook Pro購入から3年4ヶ月でバッテリーが膨らむ、バッテリー交換で21,780円/税込
iPhone自然劣化によるバッテリー交換(計3台) いずれも購入から2年以上、5,940円/税込

Macは1年以内または3年を越えての修理、iPhoneは3台とも2年越えでバッテリー交換という状況です。iPadに至っては最長6年使った機種でも故障や過失による損傷は1度もありません。

この状況だけで考えると"Apple Care+"(延長保証)に加入していたとしても保証期間切れまたは保証延長によるコスト増で恩恵がありません。保証を更新して費用を支払い続ければ保証が受けられた可能性はありますが、"Apple Care+"の費用が増加するだけです。

また、筆者の場合は機器の扱いに慣れていて、修理以外ほとんどのことは自己解決できます。そのため私自身は"Apple Care+"(アップルケアプラス)に加入していません。

検証:AppleCare+加入と未加入の料金比較(iPhoneの場合)

ここでiPhone15(無印)を例にAppleCare+加入の場合と加入しない場合の費用を検討してみましょう。あくまでも単純計算です。

iPhone15(無印)で盗難・紛失保証なしで2年加入で想定します。この場合月額1,340円×24ヶ月で計32,160円です。2年間でバッテリー交換が1回とするとAppleCare+未加入の場合のバッテリー交換費用は15,800円です。これなら未加入で普通にバッテリー交換するほうが費用が安くなります。しかもAppleCare+加入でバッテリー交換が無償になるのはバッテリーの最大容量が80%未満の場合に限ります。iPhone15以降のモデルはバッテリーの耐久性が向上しているのでよほどのヘビーユーザーでもない限り2年以内にバッテリー最大容量が80%を下回ることは稀でしょう。

"AppleCare+"加入・未加入比較(バッテリー交換の場合)
iPhon15(無印)の場合掛け金バッテリー交換
"AppleCare+"2年加入(月払い)32,160円0円(最大容量80%未満であること)
"AppleCare+"未加入0円15,800円

次に画面割れで検証します。バッテリーと同様に2年で支払い総額が32,1600円です。AppleCare+未加入の場合の画面割れ修理費用は42,800円です。AppleCare+加入の場合でも自己負担金として3,700円必要です。AppleCare+加入している方が6,940円安くすみます。ただし、画面や背面はケースで保護する場合がほとんどなので画面割れや背面のガラス割れのリスクは低いでしょう。

"AppleCare+"加入・未加入比較(画面割れ修理の場合)
iPhon15(無印)の場合掛け金画面割れ修理合計額
"AppleCare+"3年加入(月払い)32,160円3,700円(自己負担金)35,860円
"AppleCare+"未加入0円42,800円42,800円

バッテリーの消耗対策やケースによる筐体保護などの対策をすれば修理の可能性をある程度減らすことが可能です。高額のAppleCare+加入よりも本体の保護に費用を使う方がコストパフォーマンスが高いと言えます。

参考記事:MacBook Pro (2016)のバッテリーが膨らんだので修理!

参考記事:MacBook Airが起動しない時は修理で解決!費用・金額など修理詳細を解説!

AppleCare+の加入率は約5%

では、AppleCare+の全体の加入率はどれくらいでしょうか。

Appleのサブスクリプションサービスの実態を調査した海外の記事を見たことがあります。

この記事は有料プランとなっているためリンクを付記しませんが、これを見るとAppleCare+(延長保証)の加入率は約5%と報告されています。Apple製品購入者100人のうち5人が加入しているということになります。

とても少ないですよね。推察の範囲ですが、これは掛け金が高額であることやそもそもメリットを感じないというのが理由かもしれません。または代替のスマホ保険やモバイル保険に流れている可能性もあります。

一方こちらは国内の調査レポートですが、AppleCare+加入者の満足度は高いようです。加入者の過半数の57.6%が「(やや)満足している」と回答しています。ただし、その理由がAppleへの信頼感や安心感に起因していることが気になります。

逆に「どちらともいえない」と「(やや)不満」を合わせると42.4%になるという点も注目できます。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000076752.html

この調査で保険会社が提供するスマホ保険やモバイル保険の満足度が70.3%に達している点は注目できます。満足度が高い理由として掛け金の安さがトップに挙げられています。やはり安さがポイントです。

別の調査でAppleが壊れにくいパソコンメーカーランキングの4位に名前が挙がっています。3万人を対象として調査ではありますが、信頼しても良いと思います。

すでに記載した通り、筆者の20年以上、iPhone・iPad・Mac・Apple Watch合わせて約30台のApple歴の中でも自然故障が極めて少ないことも参考になります。

初期不良は無料の1年保証に任せて過失損傷は保険会社のスマホ保険やモバイル保険でカバーするのが、コストパフォーマンスが高そうです。

故障率だけで見ると"Apple Care+"はメリットが少ない

ここで、故障率の推移はどのようなものか、一般的な工業製品の故障率について確認します。

初期不良が発生しやすい期間は最初の1年間

初期不良とは潜在的な製造上・設計上の問題あるいは部品や材質の問題によって使用開始直後に不具合が発生することです。

初期不良が発生する確率は購入直後(初期故障期間)が最も高く時間経過とともに低下していきます。そして一定の期間を経て安定した(低い)故障率(偶発故障期間)に落ち着きます。

一般的な工業製品には1年の保証期間が無料で付いています。これは初期不良への対応を想定したもです。つまり故障は購入後1年以内に発生することが多いということです。

※現在、Mac本体のAppleCare+は年間プラン(有料)の登場により解約しない限り保証が継続されますが、継続すればするほど掛け金の支払い総額が増えます。

使用過程における消耗や劣化

工業製品を長期間使用すると摩耗や部材の疲労などで徐々に劣化します。

初期不良の発生しやすい期間をすぎると故障率は低下しますが、さらに使用を重ねていくと部品の動作や干渉・嵌合(かんごう/重なり合いや接合)の状況、熱・湿気やホコリなど様々な要因で劣化・摩耗します。こうした使用の影響により故障が発生します。(摩耗故障期間)

初期故障期間には高かった故障率は徐々に低下します。故障率が最も低下した偶発故障期間が一定期間継続し、その後時間経過とともに摩耗・劣化によって故障率が再び上昇します。

つまり"Apple Care+"による延長期間(購入後1年以降)が故障率の最も安定した(低い)期間にあてはまる可能性があります。(月払いや保証期間を更新した場合を除く)

このように故障率の推移を考えると"AppleCare+"による有料の保証延長における製品に起因する故障の可能性が低く"AppleCare+"加入によるメリットは低いです。保証を延長すればさらに費用がかさみ、より一層メリットが少なくなります。

✔️ポイント

・延長保証期間は故障率が最も低い期間に当てはまる

・不運(故障)に遭遇する確率はそもそも低い

・1年の限定保証対象は製造上・材質上の不具合のみ(無償修理)

全ての不具合が対象というわけではない!

"AppleCare+"の延長保証は全ての不具合が対象というわけではありません

保証の対象範囲は保証規約を確認しておく必要があります。

"AppleCare+"の無償保証の対象範囲は「製造上または材質上の不具合に起因する場合」に限られます。

また、無償ではなく一定の自己負担金で修理できる対象(いわゆるADH)は「過失による損傷」に限られます。しかも損傷の状況や程度によっては対象とならない場合があります。

"AppleCare+"保証規約

まず、無償で修理が可能となる保証の対象範囲を見ましょう。

"お客様が、本プランの期間中に Apple に対し、材質上または製造上の不具合が対象機器に生じた旨、または充電式 バッテリーを内蔵する対象機器に関して、対象デバイスのバッテリーの蓄電能力が本来の仕様の 80 % 未満になった旨 のいずれかを通知することによって有効な請求を行った場合、Apple は、(i) 新品の部品、または性能および信頼性に おいて新品と同等の部品を使用して無償で不具合品の修理を行うか、(ii) 当該対象機器を新品の交換用製品、または性 能および信頼性において新品と同等の交換用製品と交換します。"(※"AppleCare+ for Mac"の条文より抜粋)

✔️ポイント

・材質上または製造上の不具合が対象

・バッテリーの蓄電能力が本来仕様の80%未満

・修理に使用する部品が新品とは限らない

・製品ごと交換の場合交換用製品または新品同等品となる場合がある

特に理解しておく必要があるのは一番目に挙げた"材質上、製造上の不具合"という文言です。

これは次に挙げる条文とも併せて理解しておく必要があります。

"通常の使用による経年劣化、または対象機器の機能に影響しない外観上の損傷"

つまり無償修理の保証対象となるのはあくまでも"材質上、製造上の不具合"であって、"使用過程の影響で発生した不具合は無償保証の対象にならない"ということです。

故障したからといって全てが無償修理の対象になるわけではありません。

保証規約をしっかりと確認してから"AppleCare+"(延長保証)の加入を検討しましょう。

"AppleCare+"無償修理の補償範囲

無償修理の対象範囲は整理すると次のようになります。

✔︎ 材質上または製造上の不具合が生じた場合

✔︎ 内蔵するバッテリーの蓄電能力が本来仕様の80%未満になった場合

材質上、製造上の不具合とはいわゆる"材質や部品のばらつき"や"製造過程におけるばらつき"が原因になりますから、一般的には対象製品の使用開始後、早い段階で生じると考えられます。

私の場合、使用開始後1週間程度でMac miniの内蔵ファンが常時爆音で動作し続けるという症状が生じたため無償修理となったことがありました。

バッテリーは使用状況により消耗の程度に格差があると思われますがメリットについては有償で修理した場合の費用と"AppleCare+"(延長保証)の費用を比較すると微妙なところです。

なお、Apple製品購入時に付属する1年限定保証ではバッテリーの蓄電能力に対する保証はありませんから、この点は"AppleCare+"の無償保証の特徴と言えるでしょう。

自己負担金が必要な過失損傷の条件

"AppleCare+"(延長保証)は無償で修理できる範囲がある以外に過失による損傷について一定の自己負担金で修理できるサービスがあります。(AHDサービス)

規約の条文は次の通りです。

"お客様が、本プランの期間中に Apple に対し、不測かつ不慮の外的事由 (落下や液体接触による損傷など) の結果生 じた過失や事故による損傷 (以下「ADH」) により対象デバイスが故障したことを通知することにより有効な請求を行っ た場合、Apple は独自の裁量により、以下に記載するサービス料金にて、(i) 新品の部品、または性能および信頼性にお いて新品と同等の再生部品を使用して不具合品の修理を行うか、(ii) 当該対象デバイスを新品の交換用製品、または性 能および信頼性において新品と同等の交換用製品と交換します。お客様が ADH のサービスを受けることを「サービス イベント」と呼びます。なお、以下の点にご留意ください。Apple がお客様に対して本プランの領収書原本に記載され ている購入日を基準に 12 か月の期間につき 2 回のサービスイベントを提供することにより、ADH のサービスは終了し、本項に基づく Apple のお客様に対するすべての義務が履行されたことになります。未使用のサービスイベントは失 効し、その後の 12 か月間は新しい ADH サービスイベントが 2 回まで保証されます。本プランのその他すべてのサー ビスは、プランが終了するまで保証されます。"(※"AppleCare+ for Mac"の条文より抜粋)

端末を落としたり、液体をかけてしまって対象製品が動作しなくなったりした場合に通常の修理料金より低価格で修理ができるサービスです。

"Apple は独自の裁量"という表記が気になりますが、過失損傷のリスクがある場合はこの制度はいくらかメリットがあります。

ただし、"AppleCare+"(延長保証)の費用と修理時の自己負担金の合計を考慮すれば必ずしもメリットがあるとは言えません。

また、このサービス(ADH)には修理回数の制限があり、1年間に2回までで、未使用の権利の翌年への繰越はありません

ここまで、"AppleCare+"(延長保証)の規約を見ながら保証対象の範囲や条件を見てきました。

延長保証による特徴としては次の点が挙げられます。

・保証が2年延長で計3年または月額支払いの場合は自動延長できる(ただし費用がかさむ)

・同時購入または一定条件で同時に使用するApple製周辺機器類も保証対象になる

・バッテリーの蓄電能力が本来仕様の80%未満でバッテリー無償交換修理が可能

・過失による損傷の場合、通常より安価な料金で修理が可能

メリットがないわけではありませんが、高額な費用が必要な点と保証対象となる故障の確率が高くないこと、初期不良が生じる時期が購入後1年の間に発生しやすいことを考慮すると、支払った費用に見合うだけのメリットは見出しにくのではないかと考えられます。

AppleCareプラスが必要な人

ここまでAppleCare+について否定的な情報を書いてきましたが、AppleCarepプラスが必要なユーザーがいます。

冒頭でも書きましたが、製品の扱いに不慣れまたは機器の設定で時間を使いたくない人や自己解決が難しいユーザーはサポートの力を借りた方が良いでしょう。

AppleCarepプラスはそうしたニーズに応えるサービスです。購入した商品のトータルサポートと考えれば合理的なサービスです。価格は製品によっては高額ですが、フル活用すレバ満足度が上がるでしょう。

どうしても必要なら"モバイル保険"を検討してみよう!

macbook-iphone-applewatch


筆者の場合、勤務先で加入している団体損害保険でスマホの液晶割れや携行品保証などもあるので過失による損傷については対応が可能です。ただし過失による損傷が対象であり、自然故障は保証対象外です。

すでに加入している保険で過失による液晶画面割れや損傷の保証に対応できるかもしれませんので、そうした保険に加入していないか確認すると良いでしょう。

また、スマートフォンやモバイル端末向けの保険が販売されていますのでこうした保険を活用することもできます。保険各社によって対象機器や保証範囲が異なりますが、比較的安価な掛け金で加入できますので一考の価値があります。

ここで"AppleCare+(延長保証)"の代替として選択肢となるスマホ・モバイル保険について考えてみましょう。

"AppleCare+(延長保証)"に加入しなくてもApple製品の購入時についてくる"1年限定保証AppleCare"とスマホ・モバイル保険類を組み合わせることで安価に過失損傷などに対応することができます。

そこで、"AppleCare+(延長保証)"に代わる3社の保険について比較をします。

✔︎ モバイル保険(さくら少額短期保険社)→モバイル保険、1契約3台まで、広範なモバイル機器対象

✔︎ スマホ保険(justInCase社)→スマホ対象、通信会社の制限なし)

✔︎ スマホ保険(Mysurance社)→スマホ対象、格安SIM専用

いずれも特徴がありますので、保証対象・範囲や条件を確認していきましょう。

なお、一般のスマホ保険、モバイル保険は"AppleCare+(延長保証)"の特徴であるテクニカルサポートの類は含まれていません。テクニカルサポートが必要なユーザーは"AppleCare+(延長保証)"一択になります。

AppleCare+ の料金(製品別)

ここでAppleCare+の料金(掛け金)を紹介します。

※各料金は記事作成または更新時のものです。

【AppleCare+ for Macの料金】

Mac:"AppleCare+"料金(税込)
MacBook Air(13インチ/M2)9,800円/1年間、27,800円/3年間
MacBook Air(13インチ/M3)10,800円/1年間、29,800円/3年間
MacBook Air(15インチ/M3)12,800円/1年間、34,800円/3年間
MacBook Pro(14インチ)16,400円/1年間、44,800円/3年間
MacBook Pro(16インチ)23,400円/1年間、62,800円/3年間
iMac9,800円/1年間、26,800円/3年間
Mac mini5,800円/1年間、15,400円/3年間
Mac Studio9,400円/1年間、24,800円/3年間
Mac Pro26,800円/1年間、74,800円/3年間

https://www.apple.com/jp/support/products/mac/(外部リンク)

Macの場合、"AppleCare+"加入の必要性を感じません。実際に筆者は多くのMacを使ってきましたが、購入後1年以内の初期不良1台と4年目以降の摩耗や消耗による故障2件を経験しました。これは"AppleCare+"に加入していてもメリットがないということをたった1ユーザーの経験で理解できます。

仮に補償を延長していたとしてもその分コストが増加しますからメリットはありません。

※1年間プランは解約しない限り自動更新

【AppleCare+ for iPadの料金】

iPad "AppleCare+"料金(税込)
13インチiPad Pro(M4)1,350円/月、26,800円/2年間
11インチiPad Pro(M4)1,180円/月、23,800円/2年間
13インチiPad Air(M2)850円/月、16,800円/2年間
11インチiPad AirM2)650円/月、12,800円/2年間
iPad、iPad mini550円/月、10,800円/2年間

※月払いプランは解約しない限り自動更新

https://www.apple.com/jp/support/products/ipad/(外部リンク)

今までiPadを5台利用しましたが、故障は1度もありません。最長で6年以上保有しているのが初代の"iPad Pro 9.7インチ"で今も現役で故障もなく使っています。iPadの場合、落下によるリスクが高いとは言えませんから"AppleCare+"は不要です。

【AppleCare+ for iPhoneの料金】

iPhone "AppleCare+"盗難・紛失プラン料金(税込)
iPhone 16 Pro・Pro Max1,740円/月、34,800円/2年間
iPhone16/15/14 Plus1,540円/月、31,800円/2年間
iPhone16/15/141,340円/月、26,800円/2年間
iPhone SE(第3世代)740円、14,800円/2年間
iPhone "AppleCare+"料金(税込)
iPhone 16 Pro・Pro Max1,580円/月、31,800円/2年間
iPhone16/15/ 14 Plus1,380円/月、28,800円/2年間
iPhone16/15/141,180円/月、23,800円/2年間
iPhone SE(第3世代)580円/月、11,800円/2年間

※月払いプランは解約しない限り自動更新

https://www.apple.com/jp/support/products/iphone/(外部リンク)

"iPhone"シリーズについては"AppleCare+"に加入することを必ずしも否定しません。理由は常に持ち歩くことで落下による損傷リスクが高いことです。さらにバッテリー劣化も他の製品と比べると速いでしょう。損得で考えると必ずしもメリットがあるとは思いませんが、保険という前提であれば丁寧なサポートが受けられるという点もふまえて加入しても良いと考えています。ただし、iPhoneについては他のモバイル保険やスマホ保険を検討することも選択肢となります。

【AppleCare+ for Apple Watchの料金】

Apple Watch "AppleCare+"料金(税込)
Apple Watch Ultra2740円/月、14,800円/2年間
Apple Watch Series10580円/月、11,800円/2年間
Apple Watch SE340円/月、6,800円/2年間
Apple Watch Hermes/Ultra740円/月、21,800円/3年間

※月払いプランは解約しない限り自動更新

https://www.apple.com/jp/support/products/watch/(外部リンク)

【AppleCare+ for Apple Displayの料金】

Apple Display:"AppleCare+"料金(税込)
Apple Studio Display9,000円/1年間、24,400円/3年間
Pro Display XDR28,800円/1年間、77,800円/3年間

https://www.apple.com/jp/support/products/display/(外部リンク)

※1年間プランは解約しない限り自動更新

【AppleCare+ for Headphonesの料金】

Headphones:2年間の"AppleCare+"料金(税込)
Air Pods、Air Pods Pro、Beats4,600円/2年間
Air Pods Max8,800円/2年間

いかがですか?どのApple製品も数千円から7万円台まで、けっこうな金額ですよね。iPhone、iPad、Macを所有して、この金額を払い続けると相当な金額になります。2022年7月1日の値上げでさらに加入しづらくなりました。

アドバイスするまでもありませんが、製品購入後はすぐに使用開始するということです。購入時に付いている保証はあくまでも"購入後1年間"です。初期不良は使用開始後すぐに発現するわけではありません。メーカーはユーザーの使い方まで考慮しませんので、とにかく購入したらすぐに使い始めることをおすすめします。

【AppleCare+ for Apple TVの料金】

Apple TV:3年間の"AppleCare+"料金(税込)
Apple TV4,200円/3年間

https://www.apple.com/jp/support/products/appletv/ (外部リンク)

【AppleCare+ for HomePodの料金】

HomePod:2年間の"AppleCare+"料金(税込)
HomePod6,400円/2年間
HomePod mini2,200円/2年間

https://www.apple.com/jp/support/products/homepod/ (外部リンク)

まとめ

筆者は過去に3回"Apple Care+"に加入したことがありましたが、結局メリットはありませんでした。この経験から"Apple Care+"加入の必要がない、という結論になりました。

現在のように月払いプランや年間プランで自動更新して保証を継続する方法はありますが、支払い総額が増えますし、保証範囲内の故障が少ないので必ずしもメリットはあるとは思いません。

一方でiPhoneのように持ち歩く機会が多い端末は"Apple Care+"加入を検討しても良いと思います。理由は使用する機会が多くその分、過失による損傷やバッテリー劣化の可能性が高くなるためです。この場合もコストメリットはほとんどありませんが、保険ということで安心代ということになります。

"Applecare+"はリスク(故障や過失損傷の可能性)とコスト、さらにテクニカルサポートを必要とするか否か、などを検討材料にします。

iPhoneを落下損傷させた、バッテリーの劣化が激しく交換した、などの経験やリスクを感じるのであれば、"Apple Care+"を検討しても良いと思います。

私はiPhoneやその他のMacで過失による損傷の経験はありませんし、自然故障や劣化も購入後1年以内、もしくは購入後3年以上という経験しかありません。

"AppleCare+"はテクニカルサポート付きの保険という視点で検討しましょう。

参考になれば幸いです。

参考記事→整備済みMac mini 購入、MacBook Proから乗り換えた理由

参考記事→iPhoneを手に入れる賢い方法とコスト抑制のテクニック

<ガジェットブログ:Tangerine>


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